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部落差別解消推進法について

 
ご支援・ご協力に感謝いたします―残念ながら「部落差別解消推進法」は成立してしまいました
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 皆様の多大のご支援とご協力を得ながらも、私どもの力不足により、日本共産党を除く与野党の賛成で昨年12月に成立しました。日本共産党の皆様には親身になって国会で徹底論戦をしていただき心から感謝申し上げます。
 この徹底論戦のおかげで、この法律には附帯決議がつきました。
 内容は次の通りです。
 部落差別の解消の推進に関する法律案に対する附帯決議 



 国及び地方公共団体は、本法に基づく部落差別の解消に関する施策を実施するに当たり、地域社会の実情を踏まえつつ、次の事項について格段の配慮をすべきである。
1、 部落差別のない社会の実現に向けては、部落差別を解消する必要性に対する国民の理解を深めるよう努めることはもとより、過去の民間運動団体の行き過ぎた言動等、部落差別の解消を阻害していた要因を踏まえ、これに対する対策を講ずることも併せて、総合的に施策を実施すること。
 
2、 教育及び啓発を実施するに当たっては、当該教育及び啓発により新たな差別を生むことがないように留意しつつ、それが真に部落差別の解消に資するものとなるよう、その内容、手法等に配慮すること。
 
3、 国は、部落差別の解消に関する施策に資するための部落差別の実態に係る調査を実施するに当たっては、当該調査により新たな差別を生むことがないように留意しつつ、それが真に部落差別の解消に資するものとなるよう、その内容、手法等について慎重に検討すること。
                                                                                                                                   右決議する

この附帯決議がつきましたおかげで、この法律はほぼ与党の言う「宣言法」になったようです。


法律を附帯決議との関連で見ますと、 

 
 この法律には予算措置はなく、すべて自治体まかせです。また、罰則規定もありませんから、この法律は基本的に努力義務を述べたものです。

②「施策」については、当然ながら国民的・市民的合意のない施策の復活は
 許されませんし、必要でない 施策、行き過ぎた施策は逆差別を生むので
 やめなければなりません。

③「同和地区」と一般地区に区分けして行う「実態調査」については、どう
 考えても「逆差別」につながるので許されません。
 
 結局、この法律は「部落差別はいけない」という当たり前のことを法律化したもので、一種の「アドバルーン法」というべきものです。効果があるかといえば、もう化石と呼ぶべき頑迷な差別・偏見の持ち主、ブログで「差別語」をもてあそぶ方々には少しは圧力となるかもしれませんね。
 でも反面、同和依存症の方々には「同和対策よ。もう一度!」という夢を持たせるかもしれません。そこは懸念されます。そこで必要なのは自治体が明確に「同和対策は終結する」「同和対策の復活はない」と態度を明確にすることが大切だと思います。



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「解放同盟」の皆さんの評価を見ると

 
 「解放同盟」の皆さんはこの法律についてどう評価しているかを見ますと、「解放新聞」(「解放同盟」本部発行の機関紙・2017・01・16)主張では、「実効性のない法律を成立させて『国民を懐柔している』『与党にすり寄るもの』との批判がある」と、この法律に対して強い不満が存在していることを紹介しています。「財政措置」や「罰則規定」がなかったことが相当ショックだったようです。
 ショックは当然ですね。これで宿願であった「部落解放基本法」は永久になくなりましたからね。同趣旨の法律二つはありえませんからね。組織の衰退が続く「解放同盟」のあせりか?策士自民党幹事長二階俊博さんの手の平に乗せられたようです。
 「同和行政は『特別措置法』によってしか実施できないものではない。部落解放に必要という位置づけを明確にして事業を集約し、実現させていくことが重要だ」と、この法律を足がかりに自治体にはたらきかけ、同和対策を復活させたり、継続させようとしていますが、一旦、同和対策終結した自治体に同和対策を復活させるのは極めて困難。それどころか相当の反発を受けることは明白です。
 「解放同盟」の皆さんは、「部落差別は依然きびしい」から「同和対策が必要」と主張されておられますが、その主張が正しいものと確信しているのなら、33年間にわたり16兆円も使って同和対策やっても「部落差別」は何故なくならないのか?「依然きびしい」のは何故なのか?一度真面目に考えていただきたいものです。



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この法律に対する神戸市の基本的見解は


 人権連神戸人権交流協議会は、法律が成立した後、早速神戸市との懇談をおこないましたよ。1月25日の懇談の席上神戸市は明確に、①公正・民主・公開の同和行政を支えた行政の主体性を堅持する。②同和対策の終結を明確にした、「平成14年度以降の同和行政のありかた」を堅持する。③「旧同和地区」の改善と自立促進は一般対策を充実して行うと、新法ができても従来の基本方針に変わりがないことを明言しました。
 当然のことといえば当然ですが神戸市にブレはないようですね。
 恐らく、全国的にもすでに同和対策(物的・個人施策)を終結した自治体は多く、これを敢えて復活することはないと考えられます。

この法律では「部落差別」を固定化・永久化することはできません

 「部落差別解消法」の本質を「部落差別」固定化・永久化法だというご意見がありますが、大変ぶっそうなスローガンですね。中にはこの法律が成立すると部落差別の解決は永久にできないのか?と、本気で心配される方がたくさんおられました。大切な問題なので、冷静に検証してみましょう。 
 まず、この主張をされている方々は異口同音に、①この法律には「部落差別」の定義がないと主張されていますね。そうするとスローガンは「    」固定化・永久化法となるはずですね。この「    」の部分には一体何が入るのでしょうか?
 ここにはやはり、いわゆる「同和対策審議会答申」以来、みんなが知っている結婚、就職、居住移転における部落差別を入れるのが正しいようです。実際に固定化・永久化を主張されている方々もそうした事例を挙げて「差別は解消した」と主張されています。
 では部落差別は解消しているのに固定化・永久化できるでしょうか?「臭いものに蓋」という言葉がありますが、「臭いもの」があるから蓋ができるので、部落差別がないのに固定化・永久化は神様仏様でもできません。②法律は基本的に達成すべき目標と方法を明記したものですから、法律の文面それ自身が部落差別を引き起こすものではありません。また、法律に「部落差別」と明記されているから固定化・永久化され、実態がほとんど解消していても、この法律があるから、「部落差別」が多発し、それが固定化・永久化されるという主張は短絡的です。③法律に基づき「施策」や「実態調査」が実施されれば固定化・永久化するというご意見がありますが、それはかつての同和対策事業で行われたように全国一斉に一律的に行われる場合には「ありうる」ことではありますが、それをやるには今回の法律の内容では相当困難であると思われます。また、かつての「施策」や「実態調査」が部落差別を引き起こしてきたか?といえばそうとはいえません。④「解放同盟」の圧力で、どこかの自治体が「実態調査」や「同和施策」を行ったとしても、自治体の姿勢は多様、それが全国に波及して「部落差別」の固定化や永久化につながるとは考えられません。⑤「部落差別」固定化・永久化という論理の中には「部落差別」を解消してきた背景に国民の人権認識の高まりがあったという視点が弱い。この国民の人権認識が「施策」や「実態調査」で簡単に後退することはない。また、この国民の人権認識を支えに運動すれば、簡単に「身分起こし」につながる「実態調査」や「施策」が実施できるとは思えません。問題は内容と方法です。
 以上のように検証していえることは、法律で「部落差別」を解決するために恒久法を制定したことは時代錯誤であり、部落問題の最終的解決に掉さすものであることに間違いありませんが、この法律の本質を「部落差別」の固定化・永久化として、国民を「煽る」ことは到底科学的とはいえませんし、国民の間に大きな誤解を生み、誤った認識を広げる可能性があります。
 この法律の本質を内容に即していえば、同和対策の永久化に根拠を与える「同和対策永久化法」というべきもので、「実態調査」は同和対策を継続し、復活するための方策であり、同和対策依存勢力の存続をはかるための法律と位置付けるべきであると考えます。

国民の人権意識が部落差別解消を支えている




 色々あっても部落差別の解消は国民に支えられここまで来ました。 
 日本国憲法の制定以後、急速に家父長的家族制度や封建的社会共同体が崩壊するなどの社会制度の民主化が進み、国民の人権・民主主義運動の基盤の上に、部落解放運動団体の努力や同和行政が進展したことにより部落差別は解消してきたのです。(部落解放運動や同和行政がどれだけ部落差別に貢献したかについては科学的総括がそろそろ必要だと思われます)
 部落差別の解消は国民の理解と支持に支えられてきた。「解放同盟」の皆さんはこの点についての理解がないようです。「部落差別は厳しい」と国民を敵視し、同和対策を継続させようとしているのですね。
 こうした立ち位置にいる限り、永久に「部落差別」は解消しません。当然、恒久法が必要ですね。但し、「解放同盟」の論理から言えば、恒久法ができても「部落差別」は解消しませんね。
 この論理の根源には強い「被差別者意識」を感じますね。国民は「差別者」なのですね。また、固定化・永久化という意見にも少し似たものを感じます。本当に「部落差別」は解決してきたという確信があれば、固定化・永久化などという発想はでてこないように思います。この法律によって「部落差別」が魔法のように「再生・復活」するかのように思うのは国民を信用していないからですね。この根底に何が存在するか?一度考えてみる必要がありますね。 
 


今日の「部落差別」とは何か?
 


 神戸では「解放同盟」の皆さんとも一緒に地域の街づくりに苦労していますから、あまり批判したくないのが心情です。「差別が少ない」「差別が多い」というのは考え方の違いですから、議論すべき課題であっても、憎しみ合う、排除しあう課題ではありませんから、地域を少しでも良くしようとする点では一致できます。
 こうした共同の活動ができるのは、神戸の「解放同盟」が暴力・利権あさりをせず、神戸市の同和対策協議会(すでに解散)の最終答申を尊重しているからです。こうした「解放同盟」が全国に広がれば「部落差別」は無くなると思いますが、残念ながらそんな状況にはないようです。
 今日の「部落差別」は「解放同盟」の暴力・利権あさりと結びついて生まれる批判というべきものが圧倒的です。ネットの批判は歪んでいるものが多いですが、詳しく見ていけば、根源は「解放同盟」の引き起こした暴力・利権事件ですね。また、行き過ぎた同和対策や「解放同盟」を背景にした違法行為もあります。
 「部落差別」=「解放同盟問題」ですね。これは「解放同盟」が事実を認め反省と謝罪し、関係者の暴力・利権あさりを厳しく取り締まり、同和対策も終結させていけば解決することです。
 また、行政と政党も反省する必要があります。「解放同盟」の横暴は「解放同盟」の言いなりになる政党、「解放同盟」に屈服し、主体性を放棄した行政によるトライアングルに原因があります。このトライアングルは行政が主体性を発揮したら簡単に崩れます。
 今回の法律はこのトライアングルが崩れかかっているので補強するために必要だったかもしれません。




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国民の皆様にはいつも感謝が必要です 


 国民の皆さまに感謝を。33年間にわたり部落差別をなくすために16兆円の血税を使い同和対策を続けてさせていただいたのに「国民は差別者」「国民の遅れた差別意識」などと非難することは極めて傲慢だと思います。こうした主張している方々は深く反省しなければなりません。 
 確かに国民のごく一部に非常識で低劣な差別主義者というべき人が存在しているようですが、国民の圧倒的多数は「差別はいけない」「差別をなくすために同和対策は必要」という立場で、同和対策の進展と終結にご尽力していただいたのです。このことに運動団体と行政関係者は心から感謝の念を持ち続けなければならないと思います。 
 私たちは知っています。かつて同和地区外にも同和地区と同じように貧しい人たちが多数いて、自分たちは同和対策のような特別な支援を受けられなくても我慢し、部落差別の解決を願ってくれた人たちがいたことを。まず私たちはそうした国民の皆様の愛と理性に対して感謝を忘れてはならないのではありませんか。
 そうした姿勢で33年間の同和対策を振り返れば、もう国民を差別者扱いし、同和対策を要求し続けることは人間としての価値を自ら下げることになりませんか?
 さらに、現在では貧困家庭が増加し、満足に食事をとれない子供たちが多数存在していますね。そんな時に、「国民は差別者だ」「同和対策をやれ」「運動補助金を出せ」という要求は恥ずかしい限りですね。
 部落問題の解決は最終段階に来ています。いつになれば一件も部落差別事象が起こらなくなるかはわかりません。恐らく誰もわからないでしょう。しかし、これだけは肝に銘じておきましょう。 
 法律があろうとなかろうと日本国民の多数は部落差別をしてはいけないと思っている。
 


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