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賢人の言葉から学び、差別を許さない者になろう-なれるかな?

 賢人の言葉から学び、差別を許さない者になろう-なれるかな?






 神戸港開港150年。日本国憲法が施行されて70年。そろそろ部落問題などという封建社会の身分制度という汚れ(穢れではありません)が脳細胞から消え去ってもいいころだが、日本人は「差別」と「悪口」の区別があいまいにしたまま「差別発言」(ほとんどが悪口の類)を日常の鬱憤晴らしのネタに使うことで悪しき意識を持続しているようです。
「差別はある」とそっと教えてくれる人 
 社会問題として部落差別(実態)は基本的に解消していることはすでに報告の通りです。
 しかし、巷間において「差別発言」を発する人たちが少数ではあるが依然としておられるということを「間接的」にお聞きする事があります。この「間接的」に通報いただく方々の立場には二通りあります。ひとつは「同和地区」(かつて同和対策の行われた地区)のご出身で、他地区で居住している人から聞く場合です。もう一つは他地区の真面目な市民(実は市の職員が多い)からです。
 「同和地区」出身の方からは「あなたたちは『差別はなくなった』というが、私の周りに差別発言をする人は未だいますよ」というものです。一方、他地区の市民からは「あそこの地区の人は言葉が悪い。こわい」と言っている人が私の周りにいますよというものです。おそらく、両者は同じような「差別発言」を聞いて、「差別はあるある」と助言してくれているのではないかと思います。 
 誠にありがたいことです
 しかし、私たちはそんな話を聞くたびに、少し意地悪く「あなたはその人にどんな注意しましたか?」と質問することにしています。すると、ほとんど人が「どぎまぎした顔」をして、話しを止めてしまいます。さらに、「私たちが『差別発言者』に注意する時はあなたから聞いたと言いますよ」と確認すると、大体それで話は終わってしまいます。
 通報していただいた同和地区出身者の中には、「注意すれば自分が『部落』だと知られるかもしれない」と、正直に自分の胸の内を語られる人がいましたが、自分が「差別発言」だと思うのに運動団体にパスしてしまうのです。
 かつて、麻生太郎元総理大臣が何かの会合で野中広務さん(当時・自民党幹事長)について、「野中なんかは同和だから総理に出来ない」という差別発言(これは明確な差別発言)を聞いた記者がいて、野中さんに通報したという有名な話があります。通報するのはいいとしても、記者が国民の人権を守る真のジャーナリストならば、その場で麻生さんに注意なり、抗議して発言を訂正させるべきですね。
 以上のように「聞いた。聞いた」というお話しはよく聞きますが、その場で、「私は許せないので注意した」というお話しはあまり聞きません。 





 部落問題解決への責任感はなし
 何故でしょうか?誠に言いにくいですが、それは両方ともに部落問題解決への責任感があまりないからですね。 
 何故、日本国民は目前にある「差別発言」に沈黙し、その解決を「当事者」に委ねようとするのか?それは部落解放運動が被差別者からの告発と同情を基礎にして成立してきたことに由来します。しかし、これは部落問題だけではありません。公害問題、「ハンセン病」などでも同じことがいえますね。
 こうした背景には依然として国民の人権認識が未成熟(わかったように言ってすみません)であるということがいえそうです。国民の大部分に、すべての国民が人間として平等な権利を持っていること、自分と同じ権利を持つ人間の人権が侵害されている時、傍観者とならず被害者と同じように怒りを持つような社会になれば人権社会の実現は夢ではありません。
 こうした社会は人間的連帯意識で結ばれた社会です。在日の人に対する「ヘイト・スピーチ」が問題となっています。法律ができましたが、法律にたよるだけでなく、本当は「ヘイトデモ」に行く息子を両親や兄弟が行かないように説得し、近所のおっちやんやおばちゃんが間違いを諭すような社会にしなければなりませんね。




 
 「差別を許さない者」はきちんと注意します 

 人間的連帯意識という観点から見れば、「同和地区」に在住しているか、その出身者が「被差別者」、それ以外は「差別者」という区分けは必要無くなりますね。敢えて区分けするとすれば「差別者」と「差別を許さない者」とになります。 
 実際に、神戸の部落解放運動には歴史的に多数の「同和地区」以外の人々が参加し、部落問題の解決に大きな力を発揮してきました。さらに、現在進めている神戸人権交流協議会の「安心・ネットワーク」の活動にも「差別を許さない者」たちが多数集まってきています。
 日本国憲法が基本的人権の尊重を明記してから70年。戦前の水平社時代のように「部落民」が集まって「部落差別」は間違いだと正さねば解決しないような愚鈍な国ではないはず。「部落差別」に限らず、様々な人権侵害は「差別を許さない者」が解決の立場に立つべき時代ではないかと思われる。日常生活の中で正されていけば「差別発言」などはみるみる解消するはずである。 
 しかし、「差別を許さない者」という自覚はあっても、そんな場合に遭遇しても注意できない人もおられるでしょうから、そこで、今回は人間的連帯認識を持つ日本と世界の賢者の言葉を紹介しますので、「差別発言」に遭遇した時、「あの人はこう言っている」とだけでも言ってみてください。 




(切り絵はすべて山田豊さん)





「差別者」に対する賢人たちの言葉  


差別ほどうすぎたないものはない。よほど自己に自信がないか、あるいは自我の確立ができていないか、それとも自分について春の海のようにゆったりとした誇りをもてずにいるか、どちらかにちがいない。
                  司馬遼太郎『風塵抄』(中央公論社)



あほはいつもかれ以外のものをあほであると信じている。
                    芥川 龍之介『河童』(集英社)



他をあざけるものは同時にまた他にあざけられることを恐れるものである。
             芥川 龍之介『朱儒の言葉』(岩波書店) 


ある人間を憎むとすると、そのときのわたしたちは、自分自身の中に巣くっている何かを、その人間の像の中で憎んでいるわけだ。自分自身の中にないものなんか、私たちを興奮させないもの。
                 ヘルマン・ヘッセ『デミアン』(新潮社)



貧相な頭脳が最も強固な偏見をもって決定するところのもの、それがプライドであり、愚者につきまとう悪徳である。
                 ポープ(イギリスの詩人)


部落に対する差別は私たちの世代でかならずなくさなければならない。こんなものを、次世代に持ち越したら、末代までの恥じだ。部落差別は、ただの歴史上の事象に還元するべきだ。
  雁屋 哲『雁屋哲の今日もまた』(美味しんぼ原作者)


※長く運動していますので、差別発言をした人と話す機会が過去に何度かありました。最初は皆さん「そんなつもりで発言していない」「差別的意図はなかった」などと言い訳をされますが、その時の顔は醜い。 
 世の中というものは上手くできていて、大抵はその人の同僚や部下から「確かにそうした主旨の発言していた」という証言が出てきたりして、結局、「すみませんでした」ということになります。大体、「差別発言」するような人は日頃から発言しているようで、同僚や部下から嫌われている人が多いようです。
 謝った後の顔は安堵感に満ちています。心の底には差別はよくないという気持ちがあるのですね。仏教でいう「仏性」があるんですね。
 



中傷される人間は二重に傷つけられる。第一に、中傷を言う人間によりて、第二には、中傷を信ずるものによりてなり。
                   ヘロドトス『歴史』(岩波書店) 



他人の自由を否定するものは、自らも自由になる資格はありません。
 エイブラハム・リンカーン『リンカン民主主義論集』(角川選書)



人間には、他人のしあわせを喜ぶ気持ちがあると共に、場合によっては、他人の不幸を喜ぶ、という一面がある。人間とは、そうした矛盾の上に生きているものらしい。
          尾崎 一雄『暢気眼鏡・虫のいろいろ』(岩波書店)

※「差別発言」をするような人は、 自分自身は能力があり、他の人は「自分以下」であると思い込んでいる人が多いようです。「自分以下」のものを攻撃する事で自己満足しようとしますが,実際にはそれでは満足できないようです。本当は世の中には自分自身より人格的にも能力の上でも優れた人間が多数いることを知っているからです。
 人間とはつらいものですね。
 ネットの「ブラック差別」の言動に感情的な表現の繰り返しが多いのはその表れのようです。
  
もし自分が間違っていたと素直に認める勇気があるなら、災い転じて福となすことができる。過ちを認めれば、周囲のものがこちらを見直すだけでなく、自分自身を見直すようになるからだ。
           デール・カーネギー(アメリカの作家)



笑われるのを恐れるよりは心に無い事を云うのを恐れなければいけない。
                              武者小路実篤

※他人の人権を攻撃するものは他人からの攻撃には弱いようですね。その弱さを隠すために反撃する。結局は自分も傷つきへとへとになる。そうならないためには攻撃をやめることです。 
 自分から自分の偏見を克服しなければ自由にはなれませんよ。
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